新しい環境で気持ち良いスタートを切りたい引越し。
仏滅の引越しを避ける人は多いと思いますが、赤口の引越しも仏滅並みに縁起の悪い日と言われています。
しかし、赤口に引越ししても何の問題もありません。
とは言うものの、昔から伝わっているものでもあり、カレンダーにも書かれているのでつい気になってしまうものです。
そこで、赤口でも安心して引越すことができるように、
- 赤口の引越しが避けられる理由
- 赤口の引越しでも問題ない3つの理由
- それでも赤口の引越しが心配なときの4つの対策・対処法
をお届けします。
この記事を読むことで、赤口に対する考え方が変わって、引越しだけではなく他の物事の日取りも決めやすくなると幸いです。
また、縁起が良くないとされている仏滅については、「仏滅の引越しでも大丈夫!4つの理由と対策が仏滅の印象も変える!」をご覧ください。
赤口の引越しが避けられる理由
「赤口」の読み方は「しゃっこう」です。
赤口は、「何をするにもやめた方がよい」とされている日で、これだけを聞くと仏滅並みに縁起が悪いと感じると思います。
しかし、午前11:00~午後1:00は吉とされています。
赤口の引越しが避けられる理由は、赤口が陰陽道の「赤舌日」という凶日に由来すると考えられていて、「赤」という字が「血」や「火」を連想させるため、火や刃物に気を付ける日とされているからです。
また、赤口は仏滅のように前向きな解釈がないことも、仏滅並みに縁起が悪いと言われる理由だと考えられます。
吉とされる時間帯も短く前向きな解釈も難しいので、引越しには不向きな日と言われています。
赤口でも大丈夫!問題ない3つの理由
赤口の引越しでも大丈夫なのか?と不安になる方もいるかと思いますが、赤口に引越ししても何の問題もありません。
これからお伝えする3つの理由で赤口に対する知識が深まると、今まで持っていた赤口の印象もきっと変わると思います。
また、これら3つの理由を知ることで、赤口でも安心して引越しするための対策・対処法にもなると思います。
赤口や六曜を気にする人は少ない
引越し業者や専門家の調査では、引越しで六曜を気にする人は2割程度と言われています。
引越しする人が10人いたら、そのうち2人程度が六曜を気にしていることになりますね。
六曜はそもそも迷信とされており、庶民が信仰しているだけのものなので重要視する必要はありません。
六曜・赤口を気にしてしまう背景
六曜を気にしてしまう背景には、普段目にするカレンダーに「六曜」が記載されている点にあると考えられます。
一般に販売されているカレンダーに当たり前のように記載されているので、自然と「六曜」の影響も受けやすくなってしまったと思われます。
六曜は、仏教とは無関係
六曜は、鎌倉~室町時代に中国から伝わったものと言われており、仏教とは無関係です。
一般に広まったのは江戸時代後期頃と言われており、明治時代には「六曜は吉凶がある迷信的な暦」ということで政府が禁止していました。
しかし、六曜は根強く人気があったため、禁止されていたにもかかわらず生き残り、戦後に流行して現在でも生き残っています。
もし明治時代に徹底的に禁止されていれば、現在では使用されていない暦注となっていたかもしれません。
赤口に引越しをする人はいない!はウソ
六曜を気にする人が2割いるということは、気にしない人が8割ということです。
何事にも吉日とされる「大安」は人気で引越しする人も多いようですが、大安以外の日と比較しても大きな差は無いようです。
つまり、先勝・先負・友引・仏滅・赤口の5つは大差がないということです。
六曜を気にしない人が8割もいれば、そうなるのもうなずけますね。
縁起の悪い日は引越し料金が安い!は正しい認識ではない
仏滅や赤口は、他の日よりも避けられる傾向があるため、引越し料金が他の日と比べると割安になっていたり、値引きも受けやすいという認識をしている人がいますが、これは正しい認識ではありません。
理由は、モノ・サービスの値段は、需要と供給で決まるからです。
わかりやすい例を挙げると、
- 人気のある商品→欲しがる人が多い→商品が売れて不足する→価格が上がる
- 人気のない商品→欲しがる人が少ない→商品が売れず余る→価格が下がる
このことから、大安の引越しは人気があるから価格が上がる、つまり、引越し料金が割高になると言うことができます。
一方、大安以外の日の引越しの数は大きな差はないことから、人気の優劣が極端と考えにくいので、仏滅や赤口が極端に価格が下がる(引越し料金が安くなる)ことも考えにくいです。
つまり、「仏滅・赤口の引越しが割安」ではなく「大安の引越しが割高」なのです。
参考記事「大安の引越しは縁起が良い?引越し準備前に知っておきたい4つのこと」
割安な日があるとすれば、引越しする人が少なくて引越し業者のスケジュールが空いているときと考えるほうが自然です。
このことから、六曜を気にする人・気にしない人ともに、大安以外の日なら日柄は何でも良いという考える傾向があります。
したがって、大安以外の日の引越しの数に大きな差は無く、引越し料金も大きな差が無くなるのです。
なお、本記事では日柄だけで比較しましたが、実際は日柄に加えて土日や祝日でも引越し料金は割高になります。

それでも赤口の引越しが心配なときの4つの対策・対処法
ここまで赤口の引越しが問題ない理由・背景をお伝えしてきましたが、そう簡単には納得できず、赤口の印象や考え方を変えることができない人もいると思います。
そもそも赤口とか六曜というものは、迷信とされているので過信したり神経質になる必要はありません。
ですが、「それでも赤口の引越しは心配だ!」という人に向けて、やっておくと良いとされていること(縁起物・験担ぎ)を対策・対処法としてまとめましたので参考にしてみてください。
なお、縁起が悪い日時に引越すことになった場合にできる対策・対処法については「仏滅の引越しでも大丈夫!4つの理由と対策が仏滅の印象も変える!」でもう少し詳しく紹介しています。
おもと(万年青)
おもと(万年青)は、いつも青々としていて葉も張りのある緑色をしていることから縁起の良い植物とされています。
清め塩・盛り塩
お祓いやお清めのため、清め塩や盛り塩をすると良いとされています。
神社への参拝・ご祈祷
神社での厄払いやご利益をいただくために参拝・ご祈祷することも良いとされています。
事前に引越し先で過ごす
引越し業者による本格的な引越し作業よりも前の日の大安など日柄が良い日に、引越し先へ足を運んで過ごすことで引越しを済ませたとする方法です。
この方法なら、赤口ではない良い日柄の引越しとすることができます。
また、荷物を運び入れるだけではなく、食事をしたり、一泊することで引越しが済んだとすることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
以下に赤口の引越しでも問題ない理由・考え方、対策・対処法をまとめました。
赤口の引越しでも問題ない理由・考え方
- 赤口の引越しは問題ない
- 引越しで六曜を気にしている人は少ない
(今後さらに減少傾向) - 六曜は迷信で仏教とも関係ない
(日本人は迷信・占い好き) - 赤口でも気にせず引越しする人はいる
(仏滅・赤口は大安以外の日と比べて大きな差はない) - 仏滅・赤口の引越し料金が「割安」なのではなく大安が「割高」
赤口の引越しが心配なときの対策(縁起物・験担ぎ)
- おもと(万年青)を持っていく
- 清め塩・盛り塩をする
- 新しく過ごす土地にある神社へ参拝・ご祈祷へ行く
- 事前に引越し先で過ごす
最後にもう一つ、六曜を信じようが信じまいが、引越しするときは
- 今まで過ごしていた土地・家には「ありがとうございました」という感謝の気持ち
- これから過ごす土地・家には「これからよろしくお願いします」という気持ち
を持つことが大切です。
これさえあれば、前向きな気持ちを持って新しい生活をスタートすることができます。
また、縁起の良い他の日についても「引越しにいい日と時間帯は?大安以外の吉日と縁起の良い時間や注意点も」にて解説していますので併せてご覧ください。
以上、「赤口の引越しでも大丈夫!問題ない理由と対策・対処法がわかれば安心!」でした。