「正社員になれない」と悩んでいる中卒・高校中退の人は多いと思います。
たしかに、日本はまだまだ学歴社会なので、中卒の人たちにとって就職・転職は厳しい現実もあります。
しかし、学歴が低いから正社員になれないと決めつけてしまうのは良くないと考えています。
「正社員になれない」と悩んでいる人は、仕事選び、試験対策、面接対策、言葉使い、マナーなど十分に準備・対策ができていたでしょうか?
正社員になれない理由には、これらの学歴以外のことも関係しています。
これらを適切に準備・対策していたら正社員になれたかもしれません。
学歴はあくまで採用基準の一部であり、重視する会社もあれば、別に学歴は関係ない会社もあります。
そこで今回は、今からできる「中卒・高校中退で正社員になるための6つのコツ」をお届けします。
また、男性と女性の正社員のなりやすさについても触れてみたいと思います。
中卒・高校中退で正社員になるコツ6選
コツ1 中小企業の仕事を探す
日本の企業で大企業は1%で中小企業は99%と云われています。
職種では、営業・工場ライン・運転手・建設現場・ガードマン・飲食業等があり、最近は男性はもとより女性も活躍されています。
仕事を探す際に、応募する会社の将来性が不安になる人もいるかと思います。
そんな人は、気になっている会社・仕事が
- 世界(国内)トップクラスの技術を持っているか
- 大企業との取引で実績があるか
- 世の中で必要不可欠な商品・サービスに関係しているか
をチェックして検討してみると良いです。
また、中小企業の中でも小規模な企業(零細企業)の中から選択するのもアリです。
小規模な企業であれば、ネットで求人を探すこともできますが、街中や商店街を歩いて求人募集の貼り紙を見つけることもできます。
ネット上にない求人は、応募者が少ない傾向なので合格および正社員になれる可能性も上がります。
コツ2 学歴は「学歴不問」で探す
学歴不問とは、応募や採用の際に学歴を一切問わないという事で、高卒以上や大卒以上の条件は問わないということです。
中卒の人は学歴不問の仕事を探して応募するのが定番になります。
まれに「高卒以上」としている会社でも、採用担当者へ相談したら中卒でも応募できることもあります。
どうしてもやりたい仕事・会社であれば問い合わせしてみるのもアリだと思います。
一方、「学歴不問」の求人であっても注意しておきたい点があります。
それは、より多くの応募者を募る為に間口を広げて学歴不問にしているケースもあるということです。
それが人気の職業だったりすると、その仕事をしたい人たちが学歴関係なく応募してくるので、競争率が上がり中卒の人は学歴の面で不利になる可能性もあります。
コツ3 経験は「未経験OK」で探す
「未経験歓迎」の未経験とは、
- これまで社会人として一度も企業に勤めた経験がない
(パートやアルバイトは社会人経験とはみなされないことが一般的) - 職種や業界での仕事の経験がない
のことを言います。
中卒・高校中退して社会人経験がない人は前者に該当します。
採用する企業側は、未経験で応募した人たちについて
- 前向きな姿勢で業務に取り組めるのか
- 腰を据えて長く活躍してもらえるか
- 常に新しいことに挑戦し、成長し続けられるか
- 不足している経験や知識を学ぶ意思はあるか
などを履歴書や採用試験・面接にて判断して採用します。
そして採用した人を自社で一から育てる意向を持っているため、入社時の導入研修や仕事の習得レベルに応じた手厚い教育体制も整っている企業が多いです。
コツ4 雇用形態は「正社員」がベター
求人情報に掲載されている雇用形態は「正社員」であることがベターです。
正社員以外の場合でも、会社によっては正社員登用制度という入社後に正社員になれる制度を設けている会社もあるので、求人情報にこの記載があるかをあらかじめ確認しておきましょう。
ただ、企業の正社員登用基準に統一された規定はないので、入社後に正社員になるためには、正社員登用試験を受験するか、アルバイトや契約社員などから勤続年数が規定以上なら登用される、という流れが一般的かと思います。
一般的に正社員登用制度が多い業界としては「医療・福祉」「製造業」「不動産・物品賃貸業」「サービス業」等があります。
正社員登用の為には、
- 仕事で実績を上げる。
- 人間関係を大切にする。
- 長期的に働き続ける意思を見せる。
などを心がけることが重要です。
注意点としては、正社員登用制度を設けている企業でも、必ず正社員になれるという訳ではありません。
特に大企業であったり、アルバイトの人数が多い職場などでは正社員求人よりハードルが高いというケースもあります。
また、採用の為のうたい文句として「正社員登用」を掲げていても、実際に登用したことがないという企業もあります。
確実に正社員になるためには、入社前に登用実績を確認しておきましょう。
以上のことから、雇用形態は「正社員」がベターです。
コツ5 マナーや礼儀作法は大学生を真似る
採用する企業側の立場で考えてみてください。
採用された人は、社員となって社内の人、ときには会社の代表として取引先と仕事をすることもあります。
もし、あなたが採用担当者だったら、社内の人や取引先に失礼な対応をする人を採用したいでしょうか?
そういう人を採用することは、企業にとってリスクでしかないので採用したくはありません。
また、中学・高校の学生時代では普通なことでも社会人としては不適切なものもありますので、マナーや礼儀作法の本を読んだりネットで調べてみることをおすすめします。
参考までに、面接までの訪問・受付・控室までのマナーについて説明しましょう。
- 企業訪問の原則として、遅刻はNG。
- 余裕をもって出発し10分前には到着する。
- やむを得ず遅れる場合は必ず電話を入れ、到着時刻を連絡する。
- 携帯電話の電源は必ず切る
- 身だしなみをチェックする。清潔感が大切。
- 受付では「本日〇時に面接のお約束をさせて頂いております、〇〇と申します。人事ご担当の〇〇様にお取次ぎをお願いいたします」と告げる。
- 待合場所では、スマホや本などを読まない。姿勢を正して静かに待機する。
特に待ち時間にスマホをみたり私事をする人は多いです。
その他、スーツ、靴、鞄については一般的な面接時に着用するものを用意しましょう。
髪型についても、だらしない髪型は必ず避けるようにしてください。
大卒で就職活動をする人たちは、マナーや礼儀作法についてもちゃんと調べて取り入れている人がほとんどです。
大学生が就職活動で参考にするマナーや礼儀作法について勉強・練習して対策するのがおすすめです。
マナーや礼儀作法は、慣れないことをするときや緊張しているときほど、日ごろの習慣が非常に出やすいです。
勉強や練習をするのは当然ですが、日常生活で取り入れるようにした方が身に付くのが早いです。
コツ6 履歴書や面接でとにかくアピール
先ず履歴書についてですが、高校中退の理由については様々あると思いますが、履歴書には別紙を使ってでも正直に理由を書きましょう。
面接官は「中退した事から何を得て、今後それをどう役立てていくのか?」
面接は自己アピールの場です。過去を見るよりもこれからのあなたはどうするのかを見ています。
中卒だと生きている年数が少ないので、学歴やスキルをアピールするのは難しい場合もありますが、体力・我慢強さ・几帳面さ・笑顔前向きな姿勢などなど、可能な限り印象の良くなるアピールをしましょう。
面接での効果的な自己アピール方法
面接官は応募者が
- どのような考えを持った人なのか?
- 会社にどのように貢献してくれるのか?
- コミュニケーション能力はあるか?
などについての考えを知りたいので、アピールする内容は、これらに関連付けできる内容にするのが良いです。
その際は、まず結論から話して、次にその理由や経験を、次にそれが仕事に活かせることになる、という順番で端的に話すと話を聞いている人にに伝わりやすいです。
中卒の男性と女性で正社員のなりやすさは?
中卒の男性と女性で正社員のなりやすさに違いがあるのか?
このような疑問もあると思います。
過去には、女性は中卒・高卒・大卒に関係なく、結婚して子供を産むという大切な使命がありました。
その背景から、女性にはあまり重要な立場の仕事は無理、仕事に支障があると言われて敬遠されてきた事は事実です。
しかし現在は、産休も育児休暇(男女共)も浸透してきていますので、女性の正社員や管理職もたくさん活躍しています。
逆に女性のセンスや価値観を求めている企業もたくさんあり、男性に負けないやる気・頑張りで女性にも正社員・管理職のチャンスも十分あります。
まとめ
中卒・高校中退の人の就職活動において、学歴以外でも改善できるものがあることがわかっていただけたでしょうか。
逆に言うと、学歴以外のことは高卒・大卒の人以上にできた方が良いということです。
そこで、中卒・高校中退で正社員になるために学歴以外でできることは、
- 中小企業の仕事を探す
- 学歴は「学歴不問」で探す
- 経験は「未経験OK」で探す
- 雇用形態は「正社員」がベター
- マナーや礼儀作法は大学生を真似る
- 履歴書や面接でとにかくアピール
などになります。
また、男性と女性で正社員のなりやすさについては、現在では性別に関わらず働きやすさを改善する動きが活発で、産休・育児休暇・職場復帰などの支援も手厚くなりつつあります。
一昔前に比べたら、職場で女性が活躍できる場は明らかに増えており、一部職業を除いては正社員のなりやすさに違いはない時代になってきていると考えられます。
以上、「中卒・高校中退で正社員になるコツ6選!男性と女性で正社員のなりやすさは?」でした。