「中卒でも取れるパソコン・ITの資格がないかな?」と疑問に思っている人のために、中卒でも受験できるおすすめのパソコン・IT関連の資格を10個紹介します。
難易度や合格率をはじめ、どんな職業に役立つかなども一緒に紹介しますので、受験を検討される方はぜひ参考にしてください。
中卒でも取れる資格!パソコン・IT関連おすすめ資格10選!
パソコン・IT関連の知識は、現代人には欠かすことのできないものになっています。
身近なところでは、携帯、スマホ、テレビ、タブレット、ATM、カーナビなどなどすべてIT技術によって成り立っています。
専門的な技術について知らなくても、これらの基本操作や仕組みくらいは知っておいた方が、新しい電子機器やサービスができたときに理解が早くなります。
さらにパソコン・IT関連の資格を持っていれば、就職の際にも有利になるし仕事においても自信につながります。
今回紹介する10個の中から興味を持った資格・必要だと感じた資格を受験してみるのも良いと思います。
1.ITパスポート試験(IP)
ITパスポート試験(IP)とは、2009年から始まった国家資格でITやPCを日常業務で使用している方に必要な知識がまとまった資格です。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、「IT」と資格名についていますが、IT関連の職業に従事している人だけでなく、ITやPCを使うすべての社会人に求められる基礎知識を問う資格です。
近年では、どの職業でもITやPCとの関係性があるので、すべての社会人が対象になっているといっても過言ではありません。
試験内容は、
- ストラテジ系
- マネジメント系
- テクノロジ系
と分かれており、これらをざっくり説明すると下記のようになります。
- ストラテジ系=経営や法務に関すること
- マネジメント系=システム開発のマネジメントに関すること
- テクノロジ系=ソフト、ハード、プログラミングに関すること
試験範囲は幅広いですが、それぞれの深い知識までは問われませんので、参考書を一冊買ってそれを一通り読めば受かるレベルの資格です。
受験資格は?
受験資格は特にないので、学歴も関係なく中卒でも取れる資格です。
また、のちに紹介する、応用情報技術者試験(AP)や基本情報技術者試験(FE)の入門用の資格としても人気です。
ITやPCに詳しくなりたい人の登竜門といった資格です。
合格率は?
合格率は45~50%程度と言われており、難易度はそれほど高くありません。
2.情報セキュリティマネジメント試験(SG)
情報セキュリティマネジメント試験(SG)とは、2016年に新設された比較的新しい資格で、情報システムを安全に活用するために必要な知識を問う資格です。
情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善の基本的なスキルを認定する試験で、情報セキュリティの入門として人気がある資格です。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、システムエンジニアやプログラマなどIT関連の職業に役立ちます。
それ以外にも人事など、個人情報を管理している部署の方も持っておいて損はない資格です。
情報漏洩などが起こってからでは取返しがつきませんので、少しでも情報セキュリティ詳しくなりたいなら目指すべき資格だと思います。
受験資格は?
受験資格はありませんので中卒でも取れる資格です。
合格率は?
合格率は50%~80%程度あり割と高いので挑戦しやすい資格です。
開始初年度の合格率が異常に高く、年々下がっている傾向ですので受験は早めにしたほうが良いかもしれません。
先ほど紹介したITパスポート試験(IP)はITに関する知識を幅広く問われますが、情報セキュリティマネジメント試験(SG)はセキュリティに特化しています。
IT関連のエンジニアの人だと、どちらの資格も持っている人もいます。
エンジニアとして評価されるのは情報セキュリティマネジメント試験(SG)です。
難易度は同じくらいなので、どちらか迷われている方は情報セキュリティマネジメント試験(SG)がおすすめです。
3.基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験(FE)は、プログラマやシステムエンジニア向けの技術を問う入門資格です。
ざっくり説明すると、先ほど紹介したITパスポート試験(IP)の難しい版です。
全ての社会人を対象にした資格ではなく、プログラマやシステムエンジニアを対象としており、合格しておくとある程度評価されます。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、先ほども書きましたがプログラマやシステムエンジニア向けの入門資格になります。
これらの職業をざっくり説明すると、プログラマはプログラムミング言語を用い、システムやソフトウェアを作る仕事です。
システムエンジニアは、SEと略されることが多く、システムの設計・開発・テストを手がける職種のことです。
これらの職業は似て非なるものですが、会社によっては境界が曖昧なところもあるので、SE兼プログラマみたいな人もいます。
受験資格は?
基本情報技術者試験(FE)も受験資格は特にありません。中卒でも取れる資格です。
合格率は?
合格率は20~30%程度と低いので難易度の高い資格です。
3ヶ月以上勉強するのは当たり前なので、それなりの覚悟を持って学習しましょう。
4.応用情報技術者試験(AP)
応用情報技術者試験は、先ほど紹介したITパスポート試験(IP)、基本情報技術者試験(FE)の上位の資格です。
紹介したITパスポート試験(IP)、基本情報技術者試験(FE)はIT系の入門資格ですが、応用情報技術者試験(AP)は、主に数年の経験があるプログラマやシステムエンジニアを対象としています。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、プログラマやシステムエンジニア向けの応用資格です。
その他の特徴として、
- 中小企業診断士や弁理士試験で科目免除が受けられる
- 大学入試で入試優遇や単位認定を受けられる
- 同じ情報処理技術者試験のネットワークスペシャリスト、ITストラジスト試験などで、一部免除を受けられる
- 難易度が高く評価されやすい資格なので、昇格や転職に有利
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格ですが、かなり難易度が高い資格なので基本情報技術者試験(FE)を合格してから挑戦する方が多いです。
合格率は?
合格率は20%程度と言われており、実務経験者が挑戦してこの合格率なのでかなり難易度の高い部類に入ります。
5.日商プログラミング検定
日商プログラミング検定は2019年1月からスタートした新しい資格で、
- ENTRY
- BASIC
- STANDARD
- EXPERT
と4つのレベルで構成されています。
プログラミングの基礎知識はもちろん、基本的なITスキル、論理的思考力、課題解決能力も身につけられるように設計されています。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、プログラマやエンジニアだけでなく、学生・社会人、職種を問わず、幅広い方を受験対象としています。
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格になります。
合格率は?
合格率は公開されていませんので、まだなんとも言えません。
ENTRY、BASIC、STANDARDのサンプル問題が公開されており、ENTRYではスクラッチという低学年層向けのプログラミング学習ソフトを用いて問題が作成されているようです。
社会人やある程度年齢が上の方が使うと幼稚に感じると思うので、社会人として受験するならBASIC以上からで良いと感じました。
BASICもエンジニアとしては簡単な部類になると思うので、一般の方が基礎知識定着目的に受験するのは良いと感じます。
STANDARDはC言語、JAVA、VBAの言語そのものの仕様や記述方法も問われるので、本格的になります。
プログラマやエンジニアという職業に興味がある方はSTANDARDに挑戦してみるのも良いでしょう。
6.C言語プログラミング能力認定試験
C言語を用いたプログラムを作成する能力を認定する資格です。
1級から3級まであり、3級は入門者用です。
1級はかなり本格的で、仕様変更やそれに伴うプログラミング(コーディング・コンパイル・デバッグ)などを行います。
また、2級と3級は、その1で紹介した基本情報技術者試験の出題形式を意識されています。
そのため、基本情報技術者試験の取得を検討されている方にもおすすめの資格です。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、C言語は家電製品や携帯電話、デジカメのような電化製品をはじめ、車や航空機などにも使われています。俗に組み込み系と呼ばれています。
C言語プログラミング能力認定試験の取得は、組み込み系の職種を目指される方にとって役に立ちます。
また、C言語はあらゆるプログラミング言語の元となっていますのでプログラミング学習の入り口として学ぶ人も多いです。
受験資格は?
受験資格は特にありませんので、中卒の人でもチャレンジして取れる資格です。
合格率は?
合格率は、67.9%なのでそれほど難しくはありません。(平成28年度平均合格率:https://www.sikaku.gr.jp/js/cp/ind/about/content/)
7.Javaプログラミング能力認定試験
Javaを用いたプログラムを作成する能力を認定する資格です。
Javaの入門者はもちろん、オブジェクト指向の基本概念を学習する方からも人気の資格です。
今はわからないかもしれませんが、Javaはオブジェクト指向という概念で記述されるため、Javaを学ぶことはオブジェクト指向の理解に役立ちます。
オブジェクト指向は非常に重要な概念なので、Java自体の学習と一緒に学んでおくことをおすすめします。
先ほど紹介したC言語プログラミング能力認定試験と同様に1級から3級まであり、3級は入門者用です。
1級はかなり本格的です。
Javaプログラミング能力認定試験も2級と3級は、基本情報技術者試験の出題形式を意識されていますので、取得を検討されている方はぜひ挑戦してみてください。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、Javaは主に業務システム、WEBサービス、Androidアプリ開発に使われています。
これを見てわかるようにあらゆるジャンルに使われいるプログラミング言語です。
そのため、人気、汎用性共にも高いため需要があり、地方・都市部問わず求人が多いこともJavaの魅力です。
就職を意識されるならかなりおすすめの言語です。
C言語にも一定の需要はありますが、個人的にはC言語よりJavaをおすすめします。
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格になります。
合格率は?
合格率は65.3%と割と高めです。(平成28年度平均合格率:https://www.sikaku.gr.jp/js/jv/ind/about/content/)
8.Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、HTML・CSSに関する基本的な知識や簡単なWebページ作成能力を測定します。
- HTML5対応版
- XHTML1.0対応版
- HTML4.01対応版
これら3つの種類があり、それぞれにエキスパートとスタンダードがあります。
現状はHTML5が主流なので、HTML5を選んでおけば間違いないです。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、webデザイナーやフロントエンドエンジニアなどの職種に役立つ資格です。
これらの職種をざっくり説明すると、ウェブサイトの見た目を作ったり、整えたりする人たちです。
Webクリエイター能力認定試験を取得することで、ウェブサイトの見た目を効率よく整える方法が学べます。
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格になります。
合格率は?
合格率は88.4%と非常に高いので挑戦しやすい資格です。(2017年度平均合格率:https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/contents/about/content/1/)
9.CGエンジニア検定
アニメーション、映像、ゲーム、VRなどのアプリケーションのシステム開発を行うための知識を問う試験です。
システム環境・開発目標・開発予算・作業工程などの条件のもと、ソフトウェアおよびハードウェアなどのシステム開発ができる能力が求められます。
基礎知識を問うベーシックと専門知識を問うエキスパートの2種類があります。
どういう職業の人に役立つ資格かというと、CGプログラマ、ゲームプログラマ、テクニカルディレクタなどの職業に役立ちます。
これらの職業はCG・映像そのものを制作するというよりは制作の効率化や作品の品質向上を目的に、ツール制作、システム管理などをおこないます。
アーティストがクリエイティブな仕事に集中できる環境を整備する職種といってよいでしょう。
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格になります。
合格率は?
合格率はベーシックが62.0%、エキスパートが45.2%です。(2018年度[後期]:https://www.cgarts.or.jp/kentei/result/passing.html)
10.CGクリエイター検定
CGクリエイター検定では下記が問われます。
- デザインやCGの基礎
- 構図などの映像制作の基本
- モデリングやアニメーションなどの3次元CG制作の基礎
この資格は、CGディレクター、CGモデラー、CGアニメータ、CGデザイナー、ゲームクリエイターなどの職業に役立つ資格です。
これらの職業をざっくりまとめるとコンピュータグラフィック関連のデザイン側に近い仕事です。
CGクリエイター検定試験は、ベーシックとエキスパートの2種類で構成されています。
ベーシックは、CG、デザインに関する基礎を、エキスパートでは3次元CGと映像制作に関する専門的知識と応用力を測ります。
受験資格は?
受験資格は特にないので中卒でも取れる資格になります。
合格率は?
合格率はベーシックで60.5%、エキスパートで21.7%です。(2018年度[後期]:https://www.cgarts.or.jp/kentei/result/passing.html)
エキスパートは難易度がグッと上がるので、ベーシックに受かってから受験するのが良いと思います。
まとめ
これまで紹介した資格は、受験資格を設けていない資格ばかりです。
つまり中卒でも取れる資格ということです。
中卒でも資格を取得することにより、就職の可能性が広がりますし、新しい視点も獲得できます。
特にエンジニア系、IT系の中小企業には中卒でも優秀なエンジニア・プログラマはいます。
これらの職業は実力を客観的に証明できると採用されやすいので、実力を客観的に証明できる資格は取得しておくとよいでしょう。
ほとんどの資格で入門者用のクラスが設けられているので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
難易度も比較的低い資格から高い資格までありましたが、IT関連の知識はないけれど、これからチャレンジしたいという方は、
- ITパスポート試験(IP)
- 情報セキュリティマネジメント試験(SG)
- 日商プログラミング検定
いずれかの取得を目指すことから始めるのがおすすめです。