断捨離してみたけれど、物がたいして減らずすっきりしなかったという経験をしたことはないでしょうか?
物を捨てられない!っていう人は意外と多く、その原因は性格や心理的な要因が大きく影響していることが多いです。
しかし、「物を捨てられない」というのは決して悪いことではありません。
ですが、物を捨てる捨てないの選択を迫られることは人生において多々あるので、適切に判断していきたいですよね。
そこで、上手に断捨離できるようになるために、物を捨てられない人の心理・特徴・原因についてまとめました。
さらに、その心理・特徴ごとに対処法や断捨離のコツ、捨てられない人を説得する方法についてもをお届けします。
物を捨てられない人の7つの心理
物を捨てられない人の心理についてまとめました。
物を捨てられない人は、以下のような心理がはたらいていると考えられます。
1.物はあっても困らない
「物はあっても困らない」という考えを持っていると、「捨てよう」という考えになりにくくなります。
また、こういった傾向の人は無料の物をもらったり安い物を買ったりすることが好きな人も多いです。
これにより、物を捨てる量よりも増える量の方が多くなり、家の中の物が増えていく傾向になります。
2.もったいない
よく言われているのが、この「もったいない」です。
日本人独特の価値観・文化を築いてきている素敵な言葉です。
物を無駄にしないようにしようという考え方なので、断捨離するときに物を捨てられない人を躊躇させる要因になっています。
3.物は大切にしなければいけない
「物は大切にしなければいけない」ということを幼いころから教えられた人も多いのではないでしょうか?
これも良い考え方なので、これも物を捨てられない人を躊躇させる要因になっています。
4.使うかもしれない
「もしかしたら使うかもしれない」「いつか使うかもしれない」など。
未来のことを考えて備えておくことは良いことなので、断捨離の時に結局捨てられないという状態になりがちです。
5.自分の決断に自信がない
捨てるかどうかを自問自答したときに、「これは捨てていいのか?」や「捨てちゃうと後で後悔するかもしれない」などと思ってしまうため、自分の出した答えに自信が持てなくなるケースです。
その結果、「もしかしたら使うかもしれない」「いつか使うかもしれない」と考えてしまい、断捨離している時に物を捨てられない人たちは捨てることをためらってしまいます。
6.物をくれた人に申し訳ない
捨てようとしている物が貰い物だと、物をくれた人に申し訳ないという気持ちが起こり、捨てられなくなりがちです。
7.思い出が詰まっている
思い出の詰まっている物を捨てることは、その当時の記憶や感情も捨てるような気分になるのでとても難しいことです。
いい思い出だとなおさら難しくなってしまいます。
物を捨てられる人・捨てられない人問わず、断捨離が難しくなるケースですね。
物を捨てられない人の5つの特徴
また、物を捨てられない人の心理から表れる5つの特徴もあるのでまとめました。
1.いろいろなことに優しい
いろいろなことに優しい人、言い換えるなら優しすぎる人は物を捨てられない傾向にあります。
「もったいない」「物は大事にしなければならない」という心理だったり、申し訳ない・断れない・かわいそう・罪悪感などの思いが勝ってしまい、物を捨てられなくなります。
また、これらの思いから優柔不断にもなりやすく、自分の決断にも自信を持てなくなり断捨離が進まなくなることもあります。
2.買い物好き
お買い得品や話題の商品を逃さず買うという人がいます。
このとき彼らには「得したい」「欲しい物は手に入れたい」という感情や、「物はあっても困らない」「いつか使う」という心理がはたらいています。
なので、近々で必要な物ではなくても、気にせず・逃さず買うことが多いです。
したがって、物を捨てられない人は、買い物好き=物を増やす人という傾向があります。
3.物をもらうことが好き
物をもらうことが好きで、無料ならということで喜んで物をもらってくる人もいます。
これも「買い物好き」と同様の心理からの特徴です。
4.ストック好き
ストック好きな人も度が過ぎると捨てられない人の可能性があります。
通常、ストックがない状態だと必要な時にその都度買えばよいだけですが、ストック好きな人はその出費が余計な出費だと考えることが多いです。
たしかに、いつか使うものならば安いときにたくさん買っておけば、お得で余計な出費を抑えることができます。
しかし、その結果、捨てられない物が増えることも事実です。
5.物を所有することに満足している
物を買うこと・所有することで満足するという人もいます。
彼らは、「欲しい物は手に入れたい」という感情や、「もしかしたら使うかもしれない」「いつか使うかもしれない」という心理から物を購入する傾向があります。
そして、必要だと思った物がそばにあることで安心感を得ているので、買ったものを使わないのに捨てられない人が多く、当然ながら断捨離も上手くいかない傾向にあります。
物を捨てられなくなる原因(心理や特徴の背景にあるもの)
物を捨てられない人の心理や特徴はわかったけれど、そうなってしまう原因は何なのでしょうか?
性格によるものが多いと考えられていますが、場合によっては病気や障害を疑わなければならないこともあるようです。
ここでは、その考えられる原因を挙げてみたいと思います。
性格
物を捨てられない人の心理と特徴からもわかると思いますが、
- 物欲が強い
- 物への執着心が強い
- 人の気持ちや目を重視してしまう
- 自分の決断に自信がない
これらの度が過ぎていることが、物を捨てられない原因になっていると考えられます。
病気や障害
あまりにも物を捨てられない状態で日常生活にも悪影響が出ていたり、周辺の人に迷惑をかけている状況の場合は、病気や障害が原因となっている可能性もあります。
以下に、物を捨てられなくなる原因となりやすい病気や障害の例を挙げておきます。
必ずしもそうなるとは限りませんが、あまりにも深刻な場合は、原因を性格や精神論で終わらせずに専門の医療機関で診察してもらう方がベターです。
病気や障害は、早期に見つけて適切な治療と対応策を準備・実行していくことが大切です。
ホーディング
ホーディングとは、必要不必要に関わらず物を捨てることができずに溜め込んでしまう行動のことで、ホーディング障害とも呼ばれていて精神疾患の一つとされています。
また、物への執着も強くなることが多く、物を捨てることが尚更むずかしくなり、「ゴミ屋敷」や「汚部屋」と呼ばれている状態になると、ホーディングを疑われることがあるようです。
注意欠陥多動性障害
注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention deficit hyperactivity disorder)とは、不注意(集中力のなさ)、多動性(落ち着きのなさ)、衝動性(順番待ちができないなど)の3つの特性を中心とした発達障害のことを指します。
出典:Medical Note
集中力に欠けたり、落ち着きがなかったり、考えるよりも先に行動してしまうといった特徴があるようです。
ADHDの人は、片付けや整理整頓をしようと思って始めても、視界に入ってくる物・手に持った物に夢中になってしまい、「片付ける意志はあるのに片付かない」「片付けを始めても片付けが進まない」という事態になり、捨てられない・断捨離が進まない状態になってしまうこともあるようです。
うつ病
うつ病とは、気分の落ち込みや喜び・興味の減退などの症状が長い間持続し、日常生活にも支障をきたすようになった状態を指します。気分の落ち込みを感じることは誰にでもあることですが、うつ病では時間を経ても気分が晴れることがなく、強い抑うつ感が続くことになります。
出典:Medical Note
うつ病をになると精神面・身体面で様々な症状が出て、気力だけではなく体力も低下してしまい、様々なことに対してやる気がなくなることもあります。
物事の判断を正しくできなくなることもあり、気力もなくなることもあるので、片付けをすること自体も大変な作業になり、物を捨てられない状態になることもあります。
認知症
認知症とは、物忘れや認知機能の低下が起こり、日常生活に支障をきたしている状態です。物忘れや認知機能の低下は、脳の神経細胞が障害を受けて死滅し、減少していくことで起こります。
出典:Medical Note
認知症になると、物事の判断力が鈍くなり片付けもスムーズにできなくなり、物を捨てられない状態に陥りやすいです。
物を捨てられない人が上手に断捨離するコツ
ここまでは物を捨てられない人の心理や特徴、その原因を挙げてきました。
それら心理・特徴・原因をキーワードで挙げるならば、「物への執着」と「物事の整理・判断」に要因があると捉える事ができると思います。
物を捨てられない人が、物を割り切って捨てる断捨離を上手にするにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、断捨離を上手にするコツを「物への執着」と「物事の整理・判断」という2つの切り口に着目して解説・提案していきます。

「物への執着」を緩くして断捨離する12個のコツ
断捨離を上手にするには、物への執着を緩くしていくことが重要です。
これまで挙げてきた物を捨てられない人の心理や特徴について、一つずつ対処法を理解して断捨離しやすい考え方を身につけていきましょう。
ケース別で12種類もの対処法を紹介しますので、どれかに該当すると思います。
是非参考にしてみてください。
1)「物はあっても困らない」の対処法
実際、物は多いと困ることが多いです。
まずこのことを理解することから始めましょう!
物が多いと起こり得る困りごとには、思いつくだけでも以下のようなことがあります。
- 物の置き場所には限界がある
(置き場所に困った挙句、机の上・足元・庭などへ) - 何をどこに置いたかを忘れる
(使いたいときにすぐ出せない→使うことを諦める) - 所有していること自体が自分の意識から消える
(存在を忘れる→使わなくなる) - いざ使おうと思っても物によっては傷んでいる・劣化している
(臭い・周りの物への悪影響→使えない→住環境悪化) - 掃除・片付けが面倒
(物が溜まる→散らかる→住環境悪化) - 引っ越し料金増加

2)「もったいない」の対処法
何が「もったいない」のでしょうか?
「自分がその物を使えなくなること」がもったいないのでしょうか?
「物自体が使えるのに無くなること」がもったいないのでしょうか?
前者ならば、その考え方をやめて、すぐに使ってしまいましょう。
後者ならば、使いたい人・欲しがっている人に譲るか売るかしてしまいしょう。
断捨離の方法は「捨てる」だけではないのでお忘れなく^^
自分の損得を考えて「もったいない」という言葉を使う癖のある人は、物に対しても自分の損得で判断しがちなのでご注意を。
3)「物は大切にしなければいけない」の対処法
その通りの言葉ですが、どんな状態まで・いつまで大切にするのでしょうか?
そもそも物は使うために存在します。
思い出詰まっている物や保管しておかなければいけない物以外は、ほとんどが使われることで役割を果たす物なことが多いです。
そういった物があるのであれば、誰かに譲るか売るかして断捨離してしまいましょう。
4)「使うかもしれない」の対処法
いつ「使うかもしれない」のでしょうか?
具体的なシチュエーションがあったとして、その日はいつでしょうか?
そのシチュエーションの頻度は?定期的にやって来るものでしょうか?
具体的な「いつ」がないのであれば、置いておく必要はないということになります。
5)「自分の決断に自信がない」の対処法
自分の決断に自信がないから捨てられないという考え方は、間違いだと私は考えています。
彼らは、決断に自信はないけど捨てた結果、決断が裏目に出て後悔をした経験を繰り返しており、もう失敗したくないから捨てられないと考えるようになった人がほとんどだと思います。
ここで問いたいのですが、断捨離で捨てる捨てないを検討するときに、結果が裏目に出た時にどう対応するか決めているでしょうか?
この対応策としては、もしも必要になったら買えばよいとか、借りればよいなどと考えることはあるかと思います。
しかし、考えるだけではダメです。それは、結果が裏目に出た時の決断を後回しにしているだけです。
自分で考えて決定して、「失敗したときは割り切って決めた行動する」ということを決定しましょう。
大げさかもしれませんが、失敗したときは自分で決めた行動をする覚悟を持つことが大切です。
自信がなくても、これを繰り返していけば、失敗しても前向きな行動ができるようになり断捨離も上手くいくようになります。
6)「物をくれた人に申し訳ない」の対処法
先ほども挙げましたが、物は使うために存在します。
物をあげた人も使ってほしくてあげたのだと思います。
物をくれた人に申し訳ないという気持ちがあるのであれば、感謝の気持ちを表すために使いましょう。
7)「思い出が詰まっている」の対処法
断捨離しているときに思い出の詰まっている物が出てくると、捨てようか捨てまいか迷うし、いい思い出だとなおさら捨てられなくなってしまいます。
その当時の記憶や感情を残したいのであれば、その物を写真や動画で残して物自体は捨てるという対処法もあります。
この方法であれば、写真や動画を観ればその当時の記憶や感情を思い出すこともでき、断捨離もできちゃいます。
8)「いろいろなことに優しい」の対処法
「もったいない」「物は大事にしなければならない」という心理だったり、申し訳ない・断れない・かわいそう・罪悪感などの思いが出ることもあるかと思います。
しかし、上に挙げてきたことを実践していくことで、こういった思いも少なくなり断捨離も捗るようになってくると思います。
9)「買い物好き」の対処法
買おうとしている物は、何のために買うのでしょうか?
- 日用品で足らなくなった物だから
- 今後の日常でよく使う物だから
- 今使っている物が壊れた・サイズが合わなくなったから
など、日常で使用する物を買うなら問題ないのですが、
- 話題だから
- 人よりも良いものを持っていたい
- ちやほやされたい
- 限定だから
などを目的に買う物は買ってもすぐに使わなくなりますし、それが理由で捨てられなくもなります。
その結果、物を無駄にしていることになります。
こういった人たちは、物に感謝する気持ちをあまり持っていないことが多いです。
物に感謝する気持ちがあれば、物を無駄にする行為も減るし、物を買う行為も過剰にならなくなります。
その理由は、物は材料・原料となる様々な物を使ってできており、それを買っても使わないということは、たくさんの物を無駄にしているということを理解できるようになるからです。
これに伴い、物を増やす行動自体も減ってきます。
10)「物をもらうことが好き」の対処法
もらうことは嬉しいことですが、度が過ぎるのも良くないです。
「物はあっても困らない」という心理もはたらいてのことかと思いますが、これも上に挙げてきたことを実践していくことで断捨離を上手にできるようになります。
11)「ストック好き」の対処法
物がたくさん目に入ることへの安心感や残り少ないときの不安感を減らすにはどうすれば良いか?
例えば、洗剤。
1つを使い切るのにどれだけの期間がかかるか計ってみてください。
使い始める日にその日付を容器に記入しておけば、容器が空になった日に使用した期間を簡単に知ることができます。
1つを使い切るのにかかる時間がわかれば、○週間に1つ買えばOKと言ったように買い足すタイミングもわかってくるので、これまでストックしていた量が適切なのか認識できます。
12)「物を所有することに満足している」の対処法
これについては、これまでに挙げてきたことを実践していけば改善できるので、特に解説することはありません。
「物事の整理・判断」を適切にして断捨離する5つのコツ・おすすめな方法
断捨離が捗らないとき、自分の感情を優先してしまっていることが多いです。
感情的な判断にならないようにするためには、論理的・物理的な断捨離のルールを作る必要があります。
そこで、上手に断捨離するための「物事の整理・判断」を適切にするコツをお届けします。
これを参考に断捨離のマイルールをぜひ作成してみてください。
1.スペース・個数に上限を設定しよう!
物の保管スペース、物の個数に上限を設定しましょう。
上限を設定してそれを守ることで、次々と新しく物を買わなくなります。
スペースや個数が一杯になっているけれど、新しく物を買いたいときは、断捨離で物を減らしてから買うというルールにすると良いです。
2.スペースや収納を小さくしよう!
物の保管スペースや収納をできるだけ小さくしましょう。
小さくすることで物の量を減らすことができることは勿論、物をすぐに見つけることもできます。
3.捨てる物・捨てない物を定義しよう!
感情が入らないように、どういった物を断捨離するのか先に決めてしまいましょう。
例えば、捨てる物の場合、
- 使用頻度が数年に1回であり、かつ、価格が3万円未満
- 貰い物でもう使わない物
- 写真や動画で残しておけば、その当時の記憶や感情を思い出せる物
- 使っていないのに維持費の掛かる物
- 使わないと劣化する物
一方、捨てない物の場合は
- 使用頻度が数年に1回だが、価格が3万円以上
- 1年に1回は使うもの
- 自分の人生おいて大切にしているマインドに関わる物
- 家族やご先祖様から受け継いでいる物
といった具合に事前に決めておいて、感情を挟まず淡々と断捨離をすると良いです。

4.散らかっていると脳に悪影響であることを理解しよう!
部屋や机の上が散らかっていると、それらが視界に入ることで日常生活や行動の質に悪影響があるということが専門家の研究で判明しているそうです。
日常の思考や行動・仕事の質を下げたり、ストレスも増加させる原因にもなると言われています。
逆に言うと、断捨離して身の回りが片付いていると身体にも良いということです。
余談ですが、PCやスマホの中のデータも整理されていないと、それらを見ることで同様な悪影響を及ぼすようです。
物の散らかり具合が身体へも影響があるということをその都度思い出すことも断捨離の助けになります。
5.月に一度は保管スペースを確認して見直そう!
月に一度は保管スペースを確認して、不要な物がないかチェックしましょう。
不要なものがあれば、捨てる・譲る・売るなどして断捨離してしまいましょう。
よくある捨てられない物を断捨離する方法
ここでは、断捨離しているときによく出てくる具体的な物を挙げて、断捨離する基準をどう設定すればよいか挙げていきたいと思います。
本・雑誌・CD・DVD
本・雑誌・CD・DVDは、以下のような基準で断捨離を進めると良いです。
- 1年以上使わなかったもの
- 図書館やネットで閲覧できるもの
貰い物
貰い物には様々なものがあるかと思いますが、以下のような物は断捨離で処分しても良いでしょう。
- 旅行などのお土産
- 使っていない結婚式の引き出物
- 試供品・サンプル
- 自分の趣味ではないプレゼント
- カタログ・パンフレット
家電
家電は、長年しまっておいても、使う頃にはもっと性能の良い製品や省電力な製品が世の中に広まっていることが多いので、使わない物は処分しても良いでしょう。
- 古いスマホの充電器
- 電化製品の説明書
- よく使うのに現行品よりも消費電力の明らかに多い物
衣服
衣服など身につけるものは、デザインが気に入っていたり、思い出があったりとなかなか捨てにくい物です。
断捨離するときは、以下のような基準で判断すると良いです。
- サイズの合わないもの
- 色や柄が好みではないもの
思い出の詰まった物
断捨離で一番躊躇する物が思い出の詰まった物ですが、以下のような方法で断捨離も可能になります。
- 写真や動画に撮影して残せるもの
高価なブランド品
こちらは、衣服など身につけるものと同じ判断基準でOKだと思います。
- サイズの合わないもの
- 好みではなくなったもの
- 今後身につける予定のないもの
その他
上に挙げた他にも、思いついた物を挙げておきます。
- お菓子などの空き容器・紙袋
- スーパーのビニール袋
- 使わないポイントカード・割引券
捨てられない人を説得する方法
複数の人で断捨離していると、要る物と要らない物で意見が分かれることもあります。
その相手が、物を捨てられない人だった場合、どういうふうに説得すればよいのでしょうか?
物を捨てられない人といっても、それを自覚している人と自覚していない人がいます。
物を捨てられないことを自覚している人の場合
物を捨てられないことを自覚している人は、そのことで悩んでいることも多いです。
そうであれば、前向きな気持ちを持ってもらいやすいので説得もしやすいです。
説得するときは、断捨離することで起こる嬉しさと、先に挙げてきた断捨離のコツを一緒に伝えて説得すると良いです。
断捨離のメリットには、
- 物を捨てると部屋が広く使える
- 必要な物がすぐに見つかる
- 置いてある物を把握できる(管理しやすい)
- 部屋・物を清潔に保つことができる
- 仕事の質が上がる
- 人間関係も良くなる
- 前向きな気持ちを持ちやすくなる
- 無駄使いしなくなる
- 自由な時間が増える
などなどあるので、これらを切り口にして断捨離のコツもついでに伝えてあげると効果的です。
物を捨てられないことを自覚していない人の場合
物を捨てられない人は、それを自覚していないことも多く、説得するのも大変です。
自覚していない人に、いきなり断捨離の嬉しさやコツを伝えても、
そんなことはわかっているし人に指図されたくないと言って聞く耳を持ってくれない人もいます。
ではどうすれば説得できるのでしょうか?
考え方や価値観を尊重しながら進めることが大切
こういった場合は、彼らの考え方や価値観を尊重しながら進めていくことが大切です。
まずは、捨てられない物一つ一つの捨てられない理由を聴いてあげましょう。
理由を聴いて想いを理解したうえで、こちらの意見を伝えていくと良いでしょう。
例えば、
- 「これを捨てれば、こんなにスペースが広くなってここに○○○○を置くことができるよ」
- 「これを捨てずに置いておいても、使う頃にはもっと良い製品が出てるからその時に買えばいいよ」
- 「捨てるのがもったいないと思うなら、使ってくれる人に譲るか売るかすればいいよ」
- 「思い出が詰まっていて感情や記憶を忘れたくないから捨てられないのであれば、写真か動画で残す方法もあるよ」
など、できるだけ断捨離前と後での状況を本人がイメージしやすい伝え方が効果的です。
少しでも前向きな気持ちになってくれたら、断捨離にはコツがあることを併せて伝えてあげてください。
そうすることで、これまで物を捨てられなかった人が、考え方や価値観を変えるために一歩踏み出すことができます。
それでも説得に応じてくれない場合はどうすれば良いでしょうか?
考え方・価値観を変えるきっかけを作る
断捨離に対して前向きな気持ちにさせるには、本人の考え方や価値観を変えていく必要があります。
人の考え方や価値観を変えることは簡単ではありませんが、そのきっかけを作ることはできます。
例えば、本人が信用している人に協力してもらうという方法があります。
本人が信用している人とは、尊敬している人・慕っている人・何かあると相談している人・専門家などがあります。
その際に注意しなければいけないことは、相談したこと・協力をお願いしたことは本人には知られないようにすることです。
もしも、本人に知られてしまうと機嫌を損ねてしまったり、さらに聞く耳を持ってくれなくなったりと状況の改善が難しくなってしまいます。
他にも、
- 本人が健康への意識が強い人なら、部屋が散らかっていることが原因で起こった病気の事例を紹介する
- 世の中の流行りや話題を追いかけている人なら、「今の時代はモノを所有するのではなくシェア・利用する時代である」ことを伝える
- 環境やエコを気にする人なら、「持っているのに使わないことはエコではない(使用した原料・材料が無駄)」ことを伝える
- 物を大切にする人であれば、「物を大切にしていて感謝する気持ちのある人はそもそも無駄に物を買わない」ことを伝える
- 節約好きな人であれば、「節約が難しいものや下手な節約よりも物を買わないことのほうが効果がある」ことを伝える
などなど、本人の心が動きそうな切り口で説得を進めてみるのもアリだと思います。
まとめ
物を捨てられない人には、その心理や特徴、それに至る原因があります。
そして、物を「捨てられない」から「捨てることができる」になるには、「物への執着」と「物事の整理・判断」の考え方や価値観を変えていく必要があります。
物を捨てられず悩んでいる人は、以下のような流れで自分を変えてみると良いかもしれません。
- 物を捨てられない人の心理・特徴のどれに当てはまるか振り返ってみる
- 当てはまったことに対して、自分の中にある原因は何かを突き止める
- 突き止めた原因に対して、考え方や価値観がどう変われば良いのか考える
- 考え方や価値観を変えることを日常生活で意識する
断捨離するときだけ意識するのではなく、日常生活で常に意識していくことで習慣化しやすくなります。
ですが、トライしてみたものの、考え方や価値観をすぐに切り替えることは簡単ではないので、途中で諦めてしまうかもしれません。
でも、捨てられない自分をダメだと思わなくても良いし、今はそのままでも良いと思います。
物を捨てられないことは、決して悪いことではありません。
誰だって捨てられない物の一つや二つはあります。
それが多いか少ないかだけの話です。
何でもかんでも理由を付けて捨てることが断捨離ではありません。
捨てられないことを自覚しているだけでも前進なのです!
人の性格・考え方・価値観はそう簡単に変えることはできません。
ちょっとずつ、自分でできることから始めて、徐々にできることが広がっていけば、断捨離も上手になってくるはずです。
以上、「物を捨てられない人の7つの心理!原因は病気?断捨離のコツや説得方法も」でした。